三井海洋開発(MODEC)は2025年8月13日、ブラジルのグループ会社のShape Digital社及びMODEC Serviços de Petróleo do Brasil Ltdaが、欧州石油大手Shell plc.の子会社のShell Brasil Petróleo Ltda、ブラジルのカンピーナス州立大学と、オフショア設備の操業におけるプロセス安全性の新たな管理手法の共同開発を開始すると発表した。
ブラジルの国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)からの資金提供を受け、36カ月にわたり、Shell Brazil社及びカンピーナス州立大学と共に、オフショア設備における①セーフティバリア(リスクの予防・制御・緩和を担うシステムや設備)の劣化 ②ガス漏洩シナリオ――の2点をテーマに、人工知能(AI)とデータを用いた新たなリスク評価手法を開発する。
具体的には、既にブラジル、メキシコ、アフリカのオフショア設備で稼働中のShape Digital社が保有するプロセス安全性管理ツール「Shape Reef」をベースに、オフショア設備のプロセス処理を再現する流体力学モデルと実際のフィールドデータを組み合わせて、新たな人工知能モデルを探索・適用し、同ツールの技術的成熟度を向上させる。更なるリアルタイムでのリスクの可視化、迅速な意思決定支援が可能になるという。
Shape Digital社は、三井海洋開発のスピンオフ企業で、2021年にシンガポールに設立したデジタルソリューション事業会社Shape Pte.Ltd.のブラジル拠点。