九電みらいエナジー(福岡市)とキューデン・インターナショナル(福岡市)は、シンガポールのBluenergy Solutions Pte Ltdがシンガポール沖で実施する潮流発電実証事業に参画する。2023年3月29日発表した。
同事業は、シンガポール本土から南に約14kmに位置するサトゥム島のラッフルズ灯台の沖合約400mにBluenergy Stationと呼ばれる浮体式プラットフォームを設置し、潮流発電による電力をラッフルズ灯台に供給する。運転は自動的に行われ本土から遠隔監視できる。小型の潮流発電機(7kW×4基)の性能確認や発電システムの信頼性を検証するとともに、ラッフルズ灯台に供給する電力をディーゼル発電から潮流発電に置き換え、海事・港湾分野の脱炭素化に貢献する。
実証期間は2023年4月中旬から6カ月間を予定する。
九電みらいエナジーは、長崎県五島市沖奈留瀬戸で日本初となる大型潮流発電実証事業を推進しており、小型潮流発電機の実証事業にも取組むことで、幅広い脱炭素ソリューションの提供を目指す。
また、キューデン・インターナショナルは近年、島嶼国でのマイクログリッド事業に取り組んでおり、同実証で得られる知見を海外における今後の分散型電源事業の展開に活用する。
◇発電機の概要
【発電出力】28kW(7kW×4基)
【定格流速】2.5m/s
【ロータ直径】2m
【 全長 】2m
【 重量 】500kg/基
【メーカー】Bluenergy Solutions Pte Ltd
なお、同実証には日本郵船も参画している。