気候変動(低・脱炭素) 物流・ハブ

戸田建設など6社、SEP船を共同保有、シンガポール企業と調達契約締結

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戸田建設、熊谷組、西松建設、若築建設、岩田地崎建設、吉田組の6社が出資するJack-up Wind Farm Construction(東京都中央区)は2023年9月8日、シンガポールのTERAS SUNRISE PTE.LTD.と自己昇降式作業台船(Self-Elevating Platform、SEP船)の調達契約を締結した。10月3日発表した。調達価格は非公表。

6社は2022年3月に再生可能エネルギーの中でも市場規模の拡大が見込まれる洋上風力発電設備の建設工事を担うため、洋上風力施工船舶の保有等を目的にJack-up Wind Farm Constructionを設立。以降、洋上風力発電機の大型化を見据え、15MW級超の大型風車の基礎施工や風車据付が可能なSEP船について検討してきた。

調達するSEP船“JWFC SUNRISE”(仮称)は▽中古SEP搭載クレーンを1,300t吊に改造し、大型化する風車組立(15MW級超)に対応可能 ▽搭載するレグ長を活かし、稼働水深最大60m程度まで対応可能 ▽着床式、浮体式洋上風力発電施設建設ともに対応可能 ▽6基のスラスターを搭載した非自航船で、潮流や風などの外力に対し、風車建設位置で定点保持が可能 ▽中古SEPの改造により安価に提供が可能――といった特徴がある。

Jack-up Wind Farm Constructionは、ゼネコンとマリコンの技術力・知見を融合し洋上風力市場への取組みを推進していく。

戸田建設の担当者はシンガポール新聞の取材に対し「現在(10月4日時点)、補修工事を実施しており、改造工事にむけて準備している。YIULIAN DOCKYARDSで改造を行う」と答えた。

◇Jack-up Wind Farm Construction(株)
【  資本金   】1億円
【 出資会社   】戸田建設28.5%、熊谷組28.5%、西松建設28.5%、若築建設9.0%、岩田地崎建設4.5%、吉田組1.0%
【  所在地   】東京都中央区八丁堀2-8-5
【 代表取締役  】山田 正敏(戸田建設)
【  設立    】2022年3月14日
【 事業内容   】
1.船舶・建設設備等の保有・運用・リースに関する事業
2. 洋上風力発電施設等の施工に関する事業
3. 海上輸送に関する事業
4. 洋上風力発電施設等の維持管理・メンテナンスに関する事業

◇TERAS SUNRISE PTE.LTD.
【   所在地  】7 Temasek Boulevard #12-07 Suntec Tower One Singapore (038987)

◇JWFC SUNRISE(仮称)
【   建造年  】2014年
【船体の大きさ】全長112m ×全幅50m
【 レグ長さ 】130m
【クレーン能力】1,300t吊
【船位保持装置】DPS2(Dynamic Positioning System 2級)、スラスター6基(非自航)
【スケジュール】2025年3月改造完了、2025年9月供用開始予定

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