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ステムセル研究所、Sinar Mas Group創業家のファミリーオフィスと合弁契約

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さい帯・さい帯血保管事業のステムセル研究所(本社:東京都港区)は2025年7月15日開いた取締役会で、インドネシア最大級の複合企業体(コングロマリット)Sinar Mas Groupの創業家のファミリーオフィスであるBIG RAINBOW INVESTMENT PTE.LTD.との間で東南アジア地域における細胞バンク事業の展開を目的とした合弁契約を締結することを決議した。同日発表した。

ステムセル研究所が2024年11月に100%子会社として設立したシンガポール現地法人STEMCELL INNOVATIONS PTE.LTD.に対し、ステムセル研究所とBIG RAINBOW INVESTMENT社が共同で増資し(出資比率50:50)、STEMCELL INNOVATIONS社を合弁会社化の上、東南アジア市場で細胞バンク事業を展開する。増資予定額は、ステムセル研究所が320万SGD(約3億67百万円)、BIG RAINBOW INVESTMENT社が350万SGD(約4億2百万円)で、資本金は合計700万SGD(約8億4百万円)となる。資本金払込日は2025年8月15日を予定する。資本金のうち約400万SGDはCPC(保管施設)建設などの設備投資資金、約300万SGDを運転資金に充当予定という。

CPCはシンガポールに建設し、同細胞バンク事業は2026年3月開始を予定する。出産時に採取されるさい帯・さい帯血の保管サービスを主体としながら、将来的には現地医療機関との連携により、卵子保管サービスの提供や、その他関連する再生医療サービスへの展開も視野に入れているという。

ステムセル研究所は、「今回の契約によりシンガポールだけでなく、インドネシアをはじめとする周辺国においても初期段階からの事業展開を視野に入れることが可能な体制となった。ステムセル研究所が日本で構築してきた輸送・保管のオペレーションや品質管理体制等のノウハウならびに信頼性の高い『日本ブランド』と、同社が持つ現地リレーションを掛け合わせることで、東南アジア市場におけるプレゼンス強化と持続的な事業拡大を目指す」としている。

なお、STEMCELL INNOVATIONS社は合弁契約後、ステムセル研究所の連結子会社となる。

Sinar Mas Groupは1938年に設立されたコングロマリットで、インドネシアに本拠を置き、製紙、農業、金融、不動産、通信、エネルギー、ヘルスケアの7分野にわたり事業を展開している。

◇STEMCELL INNOVATIONS PTE.LTD.
【  所在地 】1 ROBINSON ROAD #17-00 AIA TOWER SINGAPORE 048542
【  代表者 】Managing Director 清水崇文
【事業内容】東南アジア地域における細胞バンク事業
【  資本金 】
  30万SGD(約34百万円)/2025年7月1日現在
  700万SGD(約8億4百万円)/増資後
【設立年月日】2024年11月19日
【  決算期 】12月31日
【  純資産 】30万SGD(約34百万円)/2024年12月31日現在
【  総資産 】30万SGD(約34百万円)/2024年12月31日現在
【出資比率】ステムセル研究所:50%、BIG RAINBOW INVESTMENT PTE.LTD.:50%

◇BIG RAINBOW INVESTMENT PTE.LTD.
【  所在地 】8 Temasek Boulevard, #43-01, Suntec Tower Three, Singapore 038988
【  代表者 】Director Ivena Widjaja
【事業内容】投資事業(ファンドマネジメント業等)
【  資本金 】501万1USD(約7億36百万円)
【設立年月日】2019年3月8日
【  大株主 】BIG RAINBOW PTE.LTD. 100%

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