伊藤忠商事は、アンモニアの舶用燃料利用の社会実装を目指し、アンモニアを主燃料とするコンテナ船を想定した燃料補給時の安全性について関係者間で協議、検討することを目的とした覚書を、伊藤忠商事を含む8企業・団体間で2023年6月に締結した。9月22日発表した。
将来開発が見込まれるアンモニアを主燃料とするコンテナ船を想定した燃料補給時の安全性評価に焦点を絞り、関係者(港湾主管庁、大手コンテナ船社、燃料供給事業者、海運会社)と共に協議、検討を進めていく。一般的なコンテナ船運航では、運航効率化の為にコンテナターミナルでの荷役と並行した燃料供給が求められる。アンモニアの物性を考量した上で、コンテナターミナルでの荷役とアンモニア燃料供給の並行作業を前提とした安全性評価を目的とした取り組みを行う。
覚書を締結したのは、伊藤忠商事のほか、スペイン・アルヘシラス港、蘭ロッテルダム港、仏CMA CGM(コンテナ船社大手)、仏トタルエナジーズマリンフュエル、星パビリオンエナジー、デンマーク・A.P.モラー・マースク(コンテナ船社大手)、商船三井。
加えて、仏ル・アーヴル・ルーアン・パリ港(ハロパ港)、星MESD(政府・大学傘下の海事研究機関)、独ベルンハルトシュルテシップマネジメント、日本シップヤードがオブザーバーとして参加し、米船級協会ABS及び仏船級協会BVが取組をサポートする予定。
伊藤忠商事は、アンモニアを主燃料とするコンテナ船の開発について2020年代後半の市場投入を目指している。