気候変動(低・脱炭素) 物流・ハブ

日本郵船・アストモス、LPG船でバイオ燃料実証実験を実施、星港で補油

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日本郵船とアストモスエネルギーは、日本郵船が保有しアストモスエネルギーが定期傭船する液化石油ガス(LPG)船“LYCASTE PEACE”においてバイオ燃料実証実験を実施した。シンガポールでTotalEnergies社よりバイオ燃料(FAME B24)を200MT補油し、マラッカ海峡超えて中東へ向かう航路で使用、2023年2月26日に試験航行を終えた。

同実証実験は、海運業界の脱炭素化を目指す在シンガポールのNPO法人Global Centre for Maritime Decarbonisation(GCMD)が主導する船舶用バイオ燃料のサプライチェーン確立を目指すプロジェクトの一環で、バイオ燃料の生産地から補油地のシンガポールまでの輸送、通常燃料との混合、混合燃料の管理を追跡することで、今回のサプライチェーンが追跡可能かつ安全であることを証明した。

両社は、試験航行で収集したエンジン出力、燃費などのデータをGCMDに提供し、そのフィードバックを受け取ることで、今後のバイオ燃料の航行に生かす取り組みにも繋げるとしている。

“LYCASTE PEACE”

なお、2022年7月末発表された同プロジェクトには、アストモスエネルギーと日本郵船のほか、オイルメジャーや大手海運会社など19の業界パートナーが参加し、コンテナ船、タンカー、ばら積み船など13隻の船舶が5つのサプライチェーンで補油を行った。燃料アンモニアといったバイオ燃料以外の次世代燃料のサプライチェーンの透明性確立を見越した取り組みでもあるという。

バイオ燃料は、既存の船舶エンジンやインフラをそのまま活用できる。燃焼した際に二酸化炭素(CO2)は発生するが、廃食油等が原料となりカーボンニュートラルと見なされるため、脱炭素に向けた次世代燃料の候補の一つとされている。

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