気候変動(低・脱炭素)

シンガポールEquis Development社・東北電、新潟東港バイオマス発電所建設

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アジア太平洋地域で再生可能エネルギー開発事業などを展開するシンガポールのEquis Development Pte.Ltd.は、三井住友信託銀行と第四北越銀行を中心とする14金融機関から、新潟県北蒲原郡聖籠町での新潟東港バイオマス発電所(50MW)建設プロジェクトに対する310億円のノンリコース・プロジェクト・ファイナンスを調達した。同時に、プロジェクトの持分20%を東北電力に譲渡し、プロジェクトを合弁化した。また、設計・建設業務開始の着工指示をした。2021年8月26日発表した。

新潟東港バイオマス発電所は2022年5月に現地工事を開始し、2024年10月に商業運転を開始する予定。東北電力が設計・建設時にオーナーズエンジニアを務め、その後、長期の運転・保守契約に基づいてO&M業務を受託する。

EPC業者は東洋エンジニアリングで同プロジェクトの設計・調達・建設を実施する。循環流動式(CFB)ボイラはオーストリアのアンドリッツAG製、蒸気タービンは独シーメンス・エナジーAG製を使用する。3社はバイオマス発電所建設で豊富な経験があり、現在、Equis Development社が開発した2プロジェクトを含む日本国内の50MW~75MW級のバイオマス発電所8プロジェクトで設計・建設を担っているという。

新潟東港バイオマス発電所で発電した電力は日本の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)に基づき、20年間固定価格で東北電力ネットワークに販売する。

燃料は、経済産業省が認定する独立した認証機関により認証された持続可能な木質ペレットまたはパーム核殻(PKS)とし、日本の大手商社が最長20年の固定数量・固定価格契約で供給する。

Equis Development社は、豪州、日本、韓国に今後2年間で20億米ドル以上の再生可能エネルギーと廃棄物関連インフラ分野への投資を計画しているという。日本では4番目のプロジェクトとして、北海道苫小牧市にある50MWの苫東バイオマス発電所の開発を進めていて、年内にも本格的に事業化する予定という。

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東北電力は2021年8月26日、シンガポールのEquis Development社が設立した「新潟東港バイオマス発電合同会社」に出資参画し、Equis Development社と共同で新潟東港バイオマス発電事業に取り組むことを発表した。

東北電力は、風力発電を主軸とした再生可能エネルギー全般について、東北6県と新潟県を中心に200万kWの開発を目指している。

◇新潟東港バイオマス発電事業の概要
【事業会社】新潟東港バイオマス発電合同会社
【出資会社】Equis Development社:80%、東北電力:20%
【発電所名】新潟東港バイオマス発電所
【事業場所】新潟県北蒲原郡聖籠町(新潟東港工業団地内)
【出力規模】5万kW
【使用燃料】木質ペレット、パーム椰子殻(PKS)
【営業運転開始】2024年10月(予定)

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