シンガポールの太陽光発電開発・運営企業Sunseap Group Pte.Ltd.(サンシープ・グループ)は、インドネシア政府機関でバタム島の自由貿易地域運営・開発を進めるBadan Pengusahaan Batam(BP Batam)と、バタム島南部のDuriangkang Reservoir(デュリアンカン貯水池)に浮体式太陽光発電システム(FPV)とエネルギー貯蔵システム(ESS)を建設するための覚書を締結した。2022年建設開始、2024年完成を予定する。2021年7月21日発表した。
FPVの容量は2.2GWp、面積は約1,600ha。また、ESSは4,000MWhr以上の蓄電容量を持つ。FPV、ESSともに世界最大規模となる予定で、プロジェクト規模は約20億米ドルという。
Duriangkang Reservoirはバタム島最大の貯水池で、貯水量は1億120万m3。バタム島への淡水供給の50%以上を担っている。
Sunseap Group社は、このソーラーファームで年間2,600GWh以上の電力を発電するとともに、バタム島にサンシープ・アカデミーを設立して、FPVおよびESSの構築に携わる3,000人以上の地元の人々の雇用とスキルの移転を行う。
また、発電した電力の一部はバタム市で消費され、残りは海底ケーブルを通じて約50km離れたシンガポールに輸出される可能性があるという。
Sunseap Group社の共同設立者で最高経営責任者のFrank Phuan氏は、「今回の大規模プロジェクトは、ジョホール海峡沿いにシンガポール初の洋上浮体式太陽光発電所を完成させた直後の当社にとって重要なマイルストーンである。浮体式ソーラーシステムは、東南アジアの都市部で再生可能エネルギーを利用する際に直面する土地の制約を解消するのに役立つと確信している」とコメントした。
プロジェクト資金は、銀行からの借り入れと社内資金を充てる。
Sunseap Group社には四国電力、住友商事、三井住友ファイナンス&リースが出資している。