気候変動(低・脱炭素)

埼玉県、世界銀行国際会議シンガポール開催でCO₂排出22%削減成功施策を発表

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シンガポールで開催された気候変動対策国際会議「Innovate 4 Climate」(主催・世界銀行)で、埼玉県庁の安藤宏・環境部副部長が、同県が導入・取り組む目標設定型排出量取引制度について発表した。

埼玉県のCO₂排出削減の取り組みを説明する安藤副部長(中央)

会議最終日2019年6月7日午前に行われたパネルディスカッション「温室効果ガス削減対策における市場の活用」に、早稲田大学の有村俊秀教授、韓国環境公団排出権取引制度管理部の李善雨ディレクター、中国・清華大学エネルギー環境経済研究所の張希良所長とともにパネリストとして参加したもので、工場が数多く立地する埼玉県の特性を踏まえ産業界・経済界と協議を重ねて設計した制度の概要や、ペナルティーを設けずに削減率目標(業務ビル8%・製造工場6%)を大きく上回る成果(いずれも22%)を上げた背景を説明した。

会場の様子(マリーナベイ・サンズ コンベンションセンター)

安藤副部長は「企業誘致と生活環境を両立することが必要だったが、環境意識が低い企業は事業継続が困難になるという認識を共有できた。コンプレッサーを一つ減らせないかなど、細かな提案を積み重ねた」と振り返った。

また、各社HPで電力・重油使用量の公表を義務付けたことなどにより第3者の検証が機能していることなどを挙げたうえで、「目標はCO₂排出量の削減だ。行政が上から一気に決めるという方法ではうまくいかない」とまとめた。

同県では、現在進行中の第2期では業務ビル15%・製造工場13%の目標を掲げている。

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