データセンター事業のアット東京(東京都江東区)とシンガポールのRTI Connectivity Pte.Ltd.(RTI社)は2020年7月22日、RTIが新規長距離海底ケーブルJGAの終端の接続拠点設置センターとしてアット東京の中央データセンター(CC1)を選び、拠点を開設したと発表した。工事は6月末までに完了し、7月末の商用開始を予定する。
海底ケーブルJGAは、JGA North(日本~グアム~豪州北部ケーブルシステム)、JGA South、SEA-USの3区域で構成し、太平洋地域を網羅する。今回、アット東京にJGA Northが設置されたことについて、両社は「アジアと米国を繋ぐハブとしての日本の役割と重要性は高まり続けている。急速に増加する日本の通信需要への対応のみならず、より広範なアジア太平洋地域の市場にとっても重要な意義を持つ」と強調した。
JGA Northは千葉県南房総に陸揚げされて東京都心へと伸長され、CC1のPoP(Point of Presence)開設となった。海外とのトラフィックでは、データがCC1からRTI社の100Tbpsネットワークに接続された各地のPoPに効率的に送信され、東京からシドニー、東京からブリスベンなどの通信のレイテンシーが改善されるという。
なお、グアムからシンガポールへの延伸は計画で、具体的な日程は決まっていない。
現在、RTI社として運用可能な光海底ケーブルは、グアム~ハワイ~LAを結ぶSEA-US、グアム~東京を結ぶJGA North、グアム~シドニー・ブリスベンを結ぶJGA Southで、グアム~香港を結ぶHK-G、香港~LAを結ぶHKAが建設中という。