NECは、2018年4月から建設を進めてきた日本・グアム・豪州を結ぶ大容量光海底ケーブル「JGA(the Japan-Guam-Australia Cable System)」の北セグメント(日本・グアム間、約2,700km)の建設を完了し、米国のRAM Telecom International社に引き渡した。総工費は非開示。同ケーブルの設計容量は毎秒24Tbps以上という。2020年7月6日発表した。
JGAは、最新の光波長多重伝送方式を採用した光海底ケーブルで総延長距離は約9,500km。RAM Telecom International社が主導し、シンガポールのRTI Connectivity Pte. Ltd.、豪州のAARNet Pty Ltd、GoogleでつくるJGAコンソーシアムと契約したノキア・ネットワークス傘下の海底ケーブル専門企業アルカテル・サブマリンネットワークス(ASN)とNECが共同で建設を請負った。
北セグメントのケーブルは、日本で唯一、深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社OCC(本社: 横浜市)が担った。
同ケーブルの建設・運用には、海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)の出融資や、NECキャピタルソリューションを含む日本企業からのシンジケートローンが活用されている。
北セグメントはRAM Telecom International社が単独で支払いを負担する。
ASNが担った南セグメント(グアム・豪州間、約7,000km)はすでに建設を完了し、今年3月にJGAコンソーシアムに引き渡されている。
JGAは、グアムで他ケーブルに接続され、日本・豪州と米国・アジア間の通信需要の増加への対応、ネットワークの冗長性の確保等に貢献する。