SBIホールディングスは2020年4月1日、シンガポール子会社SBI Ven Holdingsが、ロシア最大の決済サービスプロバイダーQIWI PLC(本社:キプロス、QIWI社)の子会社で、ロシアにおいてフィンテックプラットフォーム事業を展開するQIWI-Platform LLC(本社:ロシア タタルスタン共和国「経済特区イノポリス」、Q-Platform社)への出資に関する基本合意書を締結したと発表した。出資予定額及び出資時期は非開示。
QIWI社は、ロシア及び海外市場で13万台以上設置した独自の決済ターミナルやデジタル決済アプリ「QIWI Wallet(キウイ ウォレット)」を用いて簡単に公共料金や携帯料金の支払い等が行えるサービスを提供している。年間決済金額は1兆ルーブル(約1.4兆円)、利用者数は4,200万人以上を誇るという。
QIWI社の子会社Q-Platform社は数多くの国内外のフィンテックサービスを接続したプラットフォームを運営し、各銀行は同プラットフォームを活用することで自行の顧客にマッチする複数のフィンテックサービスをワンストップで提供可能になる。通常、銀行はフィンテックサービスの導入検討から接続まで6~12カ月の期間を要すると言われるところ、同プラットフォームでは数週間から1カ月程度まで短縮できるという。
また、フィンテック企業には、同プラットフォームと接続することでロシア・CIS圏という参入ハードルが高い地域の人口約3億人の市場へのアクセスが可能となるメリットがあるという。同社は、「SBIグループの投資先フィンテック企業に対するロシア・CIS圏へのアクセスチャネルとなることも期待でき、同プラットフォームはSBIグループとのシナジーが非常に大きい」とした。