日本政府観光局(JNTO)は2020年1月17日、2019年12月の訪日外国人数(推計値)を発表した。訪日シンガポール人数は前年同月比13,317人(15.3%)増の10万400人で、7カ月連続で前年実績を上回り、単月で初めて10万人を超え単月記録の過去最高を更新した。
また、年間の累計は前年同期比55,020人(12.6%)増の49万2,300人で過去最高を記録(これまでの過去最高は2018年の43万7,280人)。シンガポールからの訪日者数は、春頃からの増便や機材の大型化による航空座席供給量の増加もあり、日本のゴールデンウィークが10連休となったことの影響を受けた4月や5月を除く全ての月で同月過去最高を更新した。JNTOは「複数の航空会社と共同広告を実施し、地方誘客への拡大を図った」と総括した。
周辺国では、12月の訪日マレーシア人数は前年同月比10,673人(15.8%)増の78,300人と4カ月連続で前年実績を上回り、単月記録の過去最高を更新した。
マレーシアからの訪日者数の年間の累計は前年同期比3万3,340人(7.1%)増の50万1,700人で、初めて50万人を超えた(これまでの過去最高は2018年の46万8,360人)。日本のゴールデンウィークが10連休となったことや休暇時期の移動の影響により前年同月を下回る月があったものの、10月以降は前年同月比が2桁の伸びとなるなど好調に推移した。JNTOは「コタキナバルやジョホールバル等の地方都市でもBtoBセミナーや商談会を実施した」などと総括した。
12月の訪日インドネシア人数は前年同月比5,234人(9.7%)増の59,200人で、9月以降4カ月連続で同月の過去最高を更新。12月は単月記録も更新した。
インドネシアからの訪日者数の年間の累計は前年同期比1万5,948人(4.0%)増の41万2,800人。JNTOは、「2018年5月から2018年9月に就航していたインドネシア・エアアジアXのジャカルタ=成田線の運休による航空座席供給量の減少の影響により前年同月を下回る月があったが、初めて年計で40万人を超えた(これまでの過去最高は2018年の39万6,852人)」などと総括した。
12月の訪日外国人数全体は前年同月比10万5,376人(4.0%)減の252万6,400人で、3カ月連続で前年同月実績を下回った。訪日外客数が多い韓国市場の減速(前年同月比63.6%減)が響いた。韓国市場を除く19市場は前年同月を上回っている。
年間の累計は、前年同期比69万0,244人(2.2%)増の3,188万2,100人で、JNTOが統計を取り始めた1964年以降、最多となった。