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鹿島建設、シンガポール法人KOA社の知見を基に新たなユニット化工法を開発

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鹿島建設は2022年5月31日、シンガポールのアジア地域統括会社KAJIMA OVERSEAS ASIA PTE.LTD.の知見を基に、PC床版とCLT(Cross Laminated Timber)パネルを用いて1部屋まるごと地上で仕上げて揚重・取付を行う新たなユニット化工法「フライングボックス工法」を開発したと発表した。

現場敷地内の屋内地上部でPC床版にCLTパネルの壁と天井を組み立て、内装まで仕上げた後に揚重して所定の位置に取り付ける工法で、在来工法に比べて、天候の影響を受けないため計画的に安定した施工が可能で、仕上材などの揚重回数が大幅に減少するため、生産性が向上し、また、多くが地上部での作業となるため安全性の向上にも繋がるという。

このほど、横浜市鶴見区で建設中の鹿島建設グループ研修施設新築工事に適用し、その有効性を確認した。

KAJIMA OVERSEAS ASIA社は、シンガポールで施工中のウッドレイ複合施設建設工事において日本企業として初めて、建物をモジュール化し、各モジュールを躯体から仕上げまで工場で製造した後、現場に運搬してタワークレーンで組み立てるPPVC(Prefabricated Prefinished Volumetric Construction)工法を適用した。

ただ、PPVC工法を日本国内で適用するには、耐震性や運搬できる躯体サイズの制約といった課題があることから、シンガポールで得た知見を基に、日本国内の基準や施工条件に適合する新たなユニット化工法を開発したという。

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