横河電機は2019年10月28日、シンガポール法人YOKOGAWA ENGINEERING ASIA PTE LTDがシンガポール公益事業庁（PUB）からローワーセレター浄水場（Lower Seletar Waterworks、処理能力日量6,000万ガロン）向けのプラント・シミュレーション・プロジェクトを受注したと発表した。受注金額は非公表。
統合ダイナミックシミュレーション環境「OmegaLand（オメガランド）」とオンラインで動作するプラントシミュレータ「ミラープラント」で構成するシステムを納入し、さまざまな場面でのプラントの挙動を模擬し、運転員の訓練に活用するとともに、プラントの安全で効率的な運転の実現を支援する。
具体的には、「OmegaLand」により、プラントのスタートアップやシャットダウン、機器故障や停電等の異常状態に対応するための運転訓練をインタラクティブに自己学習できる。
また、「ミラープラント」は、浄水場の監視制御システムと同期して動作し、運転員による設定値変更などに伴う水質変化の予測を行う。また、最適な薬品注入量を決定したり、水質をリアルタイムに推定して運転員を支援する。海外顧客に「ミラープラント」を納入するのは初めてという。
同社広報担当者は受注の経緯について「当社のプラント用シミュレーション技術は高度な技術を有する。特に『ミラープラント』は発売時、業界初のオンラインのプラントシミュレータとして注目された。この技術を応用し、ニーズに合った提案を行った結果、評価され受注することができた」とコメントした。
プロジェクトには既に着手しており、2021年８月完了をは予定する。