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マルハニチロ、シンガポールの培養魚パイオニアUMAMI Bioworks社と協業

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マルハニチロは2023年8月30日、細胞培養技術を用いて生産する食品としての「細胞性水産物」の開発および事業化を目指し、シンガポールの培養魚パイオニア企業UMAMI Bioworks Pte Ltd.(CEO:Mihir Pershad)と協業契約を締結し、魚類の細胞培養技術の確立に向けた取り組みを推進すると発表した。

UMAMI Bioworks社は2020年2月設立。培養魚の自動生産プラットフォームを構築している。シンガポールは細胞性食品における法整備の可能性や市場形成の展望が世界的にも有望視されているなか、UMAMI Bioworks社は培養魚研究開発において既に実用化に近い段階にあり、試食可能な細胞性水産物の開発に成功しているという。

マルハニチロは2021年8月以来、細胞培養における国内先進企業と細胞性水産物の共同研究開発に取り組んできた。技術面および法整備を含めた世界的な事業環境の変化を見据え、国内に加えて新たに海外企業との協業を図ることにより、研究開発体制の拡大充実と早期事業化への歩みを加速させる。

マルハニチロの担当者はシンガポール新聞の取材に対し、「日本における市場調査、最終製品の開発等を共同で行う予定である。事業化予定は、細胞性水産物(培養魚肉)は、世界的に見ても事業化されている事例がない状況下、商品開発、量産化(スケールアップ)、市場調査等を行うことを考慮すると、数年規模で考えている」と補足した。

◇UMAMI Bioworks Pte Ltd.
【所在地】89 Science Park Drive, The Rutherford #04-22, Singapore 118261
【創設者兼CEO】Mihir Pershad
【設 立】2020年2月(2023年8月にUmami Meats<旧社名>からUmami Bioworksに社名変更)

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