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大阪・関西万博、シンガポールなど各パビリオンが内部をメディアに公開

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2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開幕を目前に控えた2025年4月9日、開催場所の大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」で、メディア向け内覧会が行われた。

メディアデーの様子

大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。会場は、シンボルの一つとなっている全長約2㎞の木造建築「大屋根リング」を中心に8つのゾーンで構成され、各国・地域・国際機関・企業がパビリオンなどを出展し、最新の取り組みなどを紹介する。シンガポール、マレーシア、インドネシアなど東南アジア各国、アセアン(東南アジア諸国連合)もパビリオン出展する。

(左から)シンガポール、マレーシア、インドネシアのパビリオン

シンガポールパビリオン「ドリーム・スフィア(The Dream Sphere)」は、大阪・関西万博のサブテーマSaving Lives(いのちを救う)に由来するゾーン名称の「セービングゾーン」の中に、大屋根リングに沿って立地する。

「リトル・レッド・ドット(小さな赤い点)」というシンガポールのニックネームを表現した球体構造を特徴とし、サイズ、色合い、質感の異なる約17,000枚のアルミニウム・ディスクが重なりあうデザインになっている。「青海波(せいがいは)」の波の模様と願い事や祈りを書く「絵馬」からインスピレーションを得たという。シンガポールは2025年に建国60周年を迎える。赤いディスクには様々なコミュニティから寄せられた60の夢が描かれた。

ファサードを覆う赤いアルミニウム・ディスク

建築にあたっては、様々な環境配慮がなされた。アルミニウム・ディスクの70%は使用済みのリサイクル素材で作られており、シンガポールから海上輸送された。また、開催期間中(6カ月間)、屋上の一帯で太陽光発電(BIPV)によって約15,000kWHの再生可能エネルギーを生成する。最大77台の電気自動車に1台あたり1,000kmの電力を供給できる量で、大阪・東京間を往復できる電気量に相当するという。家具、備品、設備などのインテリアは、万博終了後も再利用できるように意図的に設計されているという。

「ドリーム・スフィア」は地上3階建てで、展示では島国で都市国家のシンガポールの「夢が形になる場所」としての物語を紹介する。

「ドリーム・スフィア」の展示

来場者は、シンガポールの食文化も体験できる。クラウド・バー(Cloud Bar)ではシンガポールを代表するカクテル「シンガポール・スリング」やシンガポールで誕生した「タイガービール」などが提供され、「シオック!カフェ(Shiok! Café)」ではシンガポールを代表するローカルフードの「チキンライス」や「ラクサ」などを楽しむことができる。

大阪・関西万博の会期は2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで。シンガポールパビリオン「ドリーム・スフィア」では下記イベントと、シンガポール人アーティストによる数多くのパフォーマンスも予定している。

◇グランドオープニング
【日程】4月26日 (土)
【会場】シンガポールパビリオン

◇シンガポールパビリオン・ナショナルデーイベント
【日程】8月24日 (土)
【会場】シンガポールパビリオン

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