気候変動(低・脱炭素)

IHI、シンガポールに小型スケールのSAF製造試験装置を設置、年内に試験開始

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IHIは、CO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)合成技術開発に向け、シンガポールに小型スケールのSAF製造試験装置を設置することを決めた。2024年6月24日発表した。

試験装置の設置イメージ

IHIは、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)傘下の研究機関であるISCE²(Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)とSAFの合成技術の開発に取り組んでおり、2022年にSAF合成の新触媒を開発、これまでのラボ試験において世界トップレベルの性能を持つことを確認している。

2024年9月までにISCE²敷地内に試験装置(サイズ:幅×奥行×高さ:5.7m×3.5m×4.4m)を設置し、水素とCO2からSAFの原料となる液体炭化水素を合成するプロセス全体を検証する。年内に1日当たり100kgのCO2を注入する小型スケールでの試験を開始する予定で、触媒の性能や耐久性評価を行うとともに、合成プラントの運転条件の最適化や反応器データの取得などを行う。

IHIの担当者は、シンガポール新聞の取材に対応し、「100kgのCO2注入に対し,水素は約10kgを注入する。CO2は将来的にはバイオマス由来の排気ガスや、DAC(Direct Air Capture)により回収したCO2の利用を想定している。今回の実験は小規模でもあり、購入したボンベから使用する。水素は将来的にはグリーン水素を調達して使用することを想定しているが、今回の実験用には購入したボンベから使用する」と答えた。

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