気候変動(低・脱炭素)

NiXグループ、インドネシアの自社水力発電所建設工事完了、国営電力に売電

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NiX JAPAN(富山市奥田新町)を基幹事業とするNiXグループは、インドネシア西スマトラ州で事業開発に取り組んでいたトンガル水力発電事業(発電出力6,200kW相当)において、トンガル水力発電所の建設工事を完了し、試運転を開始した。2023年9月6日発表した。

トンガル水力発電所は、スマトラ島の西スマトラ州西パサマン県パダン市から約200kmの地点、トンガル川流域に位置する。事業主体はNiXグループの特別目的会社PT. Optima Tirta Energy(OTE社)で、NiXグループが取り組む海外水力発電事業では初めての自社水力発電所となる。10月中旬の商業稼働開始を予定し、発電した電力は25年間、インドネシア国営電力会社PT.PLN(PLN社)へ売電する。

NiXグループのエネルギー事業、海外事業への取り組み

トンガル水力発電事業は、インドネシア企業が2013年以来、単独で各種権利取得やPLN社との売電契約締結など開発を進めたが、技術面や資金面の問題からプロジェクトが行き詰まっていた中で、NiXグループのインドネシア現地法人PT. NiX Indonesia Consulting(NIC社)とNiX JAPANによる技術最適化及びプロジェクト資金支援を経て、問題を解消し、事業化した。

NiXグループは2019年11月にシンガポール持株会社NiX Holdings Singapore Pte.,Ltdを通じ、事業主体のOTE社の株式を実質75%(議決権ベース)取得。NIC社が中心となり2020年3月より発電所の建設工事を進めた。オーナーエンジニアリングとして建設DXも取り入れ工事施工管理を行うことで事業費削減及びリスク低減を図ったという。

◇トンガル水力発電所
【事業実施場所】インドネシア西スマトラ州西パサマン県
【 対象河川 】トンガル川
【 発電出力 】6,200 kW
【 発電形式 】流れ込み式、設計流量16㎥/秒、有効落差44.4m
【  設備  】3,100 kW(横軸フランシス型水車)×2基
【  年間売電量 】38.73 GWh(インドネシア一般家庭46,000軒分)
【 総事業費 】約15億円
【想定GHG排出削減量】18,319 tCO2/年

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