丸紅は、バングラデシュを拠点に日本、欧州、米国、ASEAN市場向けにITサービス事業を展開しているBJITグループと資本業務提携し、「オフショアDXサービス」事業に参画する。BJITグループの中核企業で開発拠点であるBJIT Ltd.、海外営業拠点を統括する目的でシンガポールに設立されたBJIT Global Pte.Ltd.に出資した。2023年4月27日発表した。出資額および出資後の持株比率は非開示。
バングラデシュ政府はIT支援政策「Smart Bangladesh Vision 2041」を掲げ、2019年に14億米ドルであったIT輸出額を2025年に50億米ドル、2031年には200億米ドルまで成長させることを目標に、IT産業支援や人材育成を推進している。
バングラデシュ国内の100以上の総合大学と1,400以上の単科大学でIT教育プログラムが提供されており、IT系学部の年間卒業者数は2012年の約5千人から2019年には約2万人に増加。現在200万人と言われるIT就業人口は、2025年には300万人まで増加すると予想されており、今後も高い英語力とITスキルを持つ優秀なITエンジニアが多数輩出されると見込まれているという。
BJITグループは、バングラデシュを拠点に現在700人以上のITエンジニアを擁し、大手企業含む顧客に対して、ウェブ・モバイルアプリケーションや基幹システムの開発、テスト、保守運用等、幅広い技術領域で高品質のITサービスを提供している。
また、独自のIT人材の教育・育成機関を運営し、能力強化を図ることにより、AI、IoT、ブロックチェーン等の先端技術にまでサービス領域を拡げているという。
丸紅は「BJITグループの戦略的パートナーとして、丸紅が持つグローバル・ネットワーク、マーケティング力、事業推進力を活用し、BJITグループのグローバル展開とサービス機能拡大を加速させ、グローバルIT企業への飛躍を共に目指す」としている。
丸紅の担当者は、シンガポール新聞の取材に答え、「BJIT SG Pteはシンガポール市場の営業拠点として2013年に設立された。新設したBJIT Global社はBJITグループの営業拠点(BJIT SG Pte含む)の統括会社になる。今回の資本業務提携により、BJIT Global社はBJIT SG Pteの親会社となる」と補足した。
◇BJIT Ltd.
【本社所在地】H-2275, 2279, Panchkhula, Satarkul, Badda, Dhaka-1212, Bangladesh
【 設立 】2001年
【 代表者 】Akbar JM
【 株主 】Akbar JM 他
【 事業内容 】ソフトウェア開発、保守・運用等のITサービス事業、エンジニア派遣・紹介事業
◇BJIT Global Pte.Ltd.
【 所在地 】8 MARINA BOULEVARD #05-02 MARINA BAY FINANCIAL CENTRE SINGAPORE(018981)
【設立年月日】2023年1月11日
【 代表者 】非開示
【 事業内容 】BJITグループの海外営業拠点を統括・管理するホールディングス機能