シンガポールを本拠とするAAIC Holdings Pte.Ltd.（代表・椿進）は2023年３月30日、アフリカのテック系スタートアップ企業への投資を行うアクセラレーターThe Baobab Network.Ltd.（本社・イギリス）に対して出資を行った。５月１日発表した。出資額・出資後の持株比率は非開示。
The Baobab Network社はケニア・ナイロビに拠点を置き、テックカンパニーへのアクセラレーションプログラムの提供、投資（１社当たり投資額US$50,000）、アフリカの投資マーケットリサーチ及びマーケットレポートの提供などを行っている。
2023年１月開始したアクセラレータープログラムは、計12週間の包括的な強化プログラムに加え、ビジネスアドバイザリー、メンタリング、ネットワークなどのハンズオン支援及び投資家との面談機会を提供しており、開始から１カ月でアフリカ54カ国中50カ国以上の国から1,000件を超える応募を集めたという。
また、投資については、チーム力やトラクション、マーケット内でのユニークさを投資判断基準とし、四半期毎に候補企業を５～10社選定。ITにとどまらず、Eコマースや物流など11セクターへと投資活動の幅を広げている。2019年設立以来、既に14カ国40社以上に投資を行っている。
AAIC Holdings社はThe Baobab Network社への出資・連携により、特にアーリーステージのスタートアップ企業とのネットワーキング及びアフリカのスタートアップに関する情報発信を強化するとともに、AAICグループが運営するファンドの投資先候補の発掘、注力分野の一つであるヘルスケアセクターとその関連分野についての情報発信などに繋げていく。
AAIC Investment Pte.Ltd.のケニア法人代表の石田宏樹氏はシンガポール新聞の取材に答え、「The Baobab Network社のナイロビ拠点には複数の国籍の人材が集まり、アフリカ全土をカバーしている。AAICが発信した情報を受けた日系企業がアフリカのスタートアップ投資を直接的・間接的に検討することで、アフリカにおけるスタートアップエコシステムの発展の一助になると考えている。また、アフリカで事業を展開する日系スタートアップが増える、日系VCがアフリカスタートアップ投資を視野に入れる、など広がっていけばと考えている」と補足した。
◇The Baobab Network.Ltd.
【本社所在地】イギリス
【 代表者 】Toby Hanington、Tom Fairburn（共同代表）
【 設立 】2016年