伊藤忠商事は、アラブ首長国連邦(UAE)の国営航空会社Etihad Airways PJSC(エティハド航空)との間で、フィンランドのリニューアブル燃料メーカーNeste OYJ社が生産する持続可能な石油代替航空燃料(SAF)の販売契約を締結した。日本国内の空港における海外航空会社へのSAF供給として日本初の取り組みとなる。2022年5月27日発表した。
伊藤忠商事は、2020年に全日本空輸とNESTE社と協働でSAF輸入・品質管理から空港搬入までの国内サプライチェーンを構築し、2022年2月にはNESTE社とSAFの日本市場向け独占販売契約を締結するなど、SAFの日本国内への安定供給に向けた体制整備を進めてきた。
今般、新たに航空機自体への給油までのサプライチェーンを整備し、今後は国内に燃料タンクなど給油インフラを持たない海外航空会社向けにもSAF供給を拡大していく方針。
エティハド航空は「2035年までに2019年の二酸化炭素排出量レベルを半減」、「2050年までにカーボンニュートラル」という最低目標を掲げていて、日本から出発する定期便でSAFを使用することを重要視していたという。
伊藤忠商事は、成田国際空港で航空機渡し条件でのSAF供給を2022年6月より行う。
NESTE社はSAFの世界展開を拡大していて、シンガポール工場の拡張、オランダ工場の改修により、2023年末までに全世界で年産150万トンの規模となる予定。