日本経済新聞社は「日経アジアアワード/NIKKEI ASIA AWARD」の第1回受賞者を、シンガポールの食品テック企業Shiok Meats Pte Ltd(サンディア・シュリラムCEO)に決定した。副賞500万円と記念品を贈る。また、創業者を2022年5月開催予定の国際交流会議「アジアの未来」に講師として招く。2022年1月11日発表した。
発表によると、Shiok Meats社は幹細胞を研究する二人の女性がシンガポール科学技術研究庁(A*STAR)で同僚として出会い、2018年に立ち上げた食品テック企業で、エビやカニ、ロブスターの培養肉の開発に成功、現在は商業生産に向けて取り組んでいる。
審査では、アジアの人々になじみある甲殻類の培養肉を作る技術や商品を通じて、食糧問題の解決だけでなく、地球環境への負荷軽減を目指している点が高い評価を集めたという。
日経アジアアワードは、日本経済新聞社が1996年から毎年表彰してきた「日経アジア賞」を衣替えして2021年5月創設した表彰事業で、「アジア発のイノベーション」の担い手を、多様な価値観をふまえた「アジアの視点」で選び、個人または団体を表彰する。毎年1回、ビジネス、調査・研究、技術開発、社会・芸術活動などの分野を対象に、国内外の推薦(他薦のみ)から選ぶ。
アドバイザリーボードは、シンガポールのナンヤン・ビジネス・スクールのクリスティナ・ソー学長を含むアジアの有識者約10人で構成する。
委員長 御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長最高経営責任者(CEO)
メンバー ブラーマ・チェラニー・インド政策研究センター教授、鄭雲燦・韓国元首相、林佳世子・東京外国語大学長、木谷哲夫・京都大学イノベーション・マネジメント・サイエンス特定教授、北岡伸一・国際協力機構(JICA)理事長、飯島彰己・三井物産顧問、中尾武彦・みずほリサーチ&テクノロジーズ理事長、クリスティナ・ソー・ナンヤン・ビジネス・スクール(シンガポール)学長、ソムギャット・タンキットワニッチ・タイ開発研究所所長