東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォームShopeeは2021年6月4日~11日、シンガポールのオンライン消費者1,000人に購買動機から意思決定までの消費行動についてのアンケート調査を実施し、7月7日結果を発表した。
同調査結果によると、オンラインで買い物をする人にとって最も重要な要素は「価格」で、回答者の58%が「お得な価格」を重視すると答えた。価格を重視する買い物客の約3分の2は男性で、「女性と比較して男性はオンラインで価格を気にする傾向があることが分かった」としている。
また、オンラインショッピングでのエンターテイメント性を重視する買い物客も増えており、エンターテインメント性を重視している人の3分の2以上が35歳以下だった。「エンターテインメント性がオンラインショッピングの鍵となっていることが分かった」としている。
シンガポール人のオンラインショップ利用者の主な4つのタイプは下記の通り。
①「ショップ&セーブ」:忍耐強く、決断力があり、お得な情報を探し求める
回答者の5人に2人は、「ショップ&セーブ」ショッパーとの結果が出た。「ショップ&セーブ」ショッパーは、オンラインで購入する前に、最もお得な情報や価格を見つけることを最優先する。このうち57%が男性で、男性は女性と比べて価格を気にしないという固定観念を覆す結果となった。このタイプの回答者は、忍耐強く計画を立て、セールの時期に合わせて買い物をするが、一方で気に入った商品のお買い得情報を見つけたらすぐに購入する傾向がある。
<主な特徴>
定期的な購入:77%が少なくとも月1回はオンラインで買い物をする。
事前計画のない購入:65%が事前計画無しで、購入をする。
決断力がある:46%が購入前に検討する商品は5つ以下であり、商品の比較検討時間が短い。
②「ウィンドウ・ショッパー」:検討期間が長いものの、購入は衝動的に行う
回答者の15%は、商品の多様性と選択肢の多さを重視するウィンドウ・ショッパーで、「ショップ&セーブ」買い物客に比べ平均してより多くの商品を検討するが、気になった商品をすぐにカートに入れる衝動性もある。
<主な特徴>
多くの商品を検討:「ウィンドウ・ショッパー」の57%が購入前に5点以上の商品を見ている。
衝動的な購入: 56%が、その場の気分で商品を購入する。
③「コンビニエンス・ショッパー」:配達の利便性を求める
多くのシンガポール人にとって、利便性は生活の中で最重要であり、調査対象の15%の買い物客が、簡単で安全という理由でオンラインショッピングを選んでいた。「コンビニエンス・ショッパー」の3分の2以上は35歳以上だった。このタイプの買い物客は、自分の欲しいものが決まっていて、アプリ閲覧に余分な時間はかけないものの、お得な情報があった際は、よく衝動買いをするという。
<主な特徴>
迅速な意思決定:56%が最大で5つの商品を比較・検討し、探しているものを見つける。
買い物の積極性: 3人に1人はネット上で検索したり、販売者と直接コンタクトするなどして、商品について調べる。
頻繁な買い物: 74%の買い物客が月に2回のペースでオンラインショッピングをしており、最も頻繁に買い物をするタイプとなっている。
④「ゲーマー・ショッパー」:特典とエンターテイメント性を求める
シンガポール人の中には、オンラインショッピングをより楽しもうとする人もいた。調査対象となった買い物客の10%は、ショッピングをより楽しむためのエンターテイメントと様々な買い物特典を探していた。「ゲーマー・ショッパー」の3分の1以上が35歳以下であり、若い買い物客がオンラインのエンターテインメント機能や買い物特典を求めていることが分かった。
<主な特徴>
買い物をしながら商品を見つける:「ゲーマー・ショッパー」の半分以上が、買い物をしながら新たな商品を発見する。
商品レビュー読者:商品レビューが57%の「ゲーマー・ショッパー」の購入判断に影響を与える。
Shopeeは日本の越境セラーとシンガポールの消費者との相性について「『ショップ&セーブ』に分類されるショッパーに有効な情報を発信することがより一層重要だ」とまとめた。