気候変動(低・脱炭素)

三井物産、ネシア石炭火力発電事業の持分をタイ企業シンガポール子会社に売却

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三井物産は、インドネシアで国営電力会社PT Perusahaan Listrik Negara(Persero)(PLN社)との長期売電契約に基づき、石炭火力発電所の運営を行っているPT Paiton Energy(PE社)と同事業に関係する2社の持分株式全てを、タイ及びアジア太平洋地域で発電・エネルギーインフラ事業を展開するRATCH Group Public Company Limited社(タイ証券取引所上場、RATCH社)のシンガポール子会社RH International(Singapore)Corporation Pte.Ltd.(RHIS社)に売却することで合意に達し、2021年6月22日に株式売買契約書を締結した。同日発表した。

同株式売却は、RATCH社の株主承認、PLN社との同意、資金調達先の同意など一定の先行要件の充足を以て2022年3月期中に完了予定。売却完了に伴い、三井物産は売却益を計上する見込みだが、契約に基づく価格調整条項等により現時点で合理的に算出することが困難であるとし、連結決算及び単体決算に与える影響は確定次第速やかに公表するとしている。

三井物産は同株式売却理由を事業ポートフォリオ再構築の一環とし、「PE社の発電事業は、インドネシアの人々の生活と産業にとって欠かすことのできない基幹電源を担っており、地域の社会的ニーズも考慮の上、タイ及びインドネシアを含む海外での豊富な電力事業の実績・経験を有しているRATCH社及びRHIS社との合意に至った」と説明した。

売却対象株式/持分割合は下記の通り。

・PT Paiton Energy(在インドネシア)/三井物産45.515%
・Minejesa Capital B.V.(在オランダ)/三井物産100%子会社Paiton Power Financing B.V. 45.515%
・IPM Asia Pte. Ltd.(在シンガポール)/同Paiton Power Financing B.V. 65.0%

PE社発電事業概要は下記の通り。

【 所在地 】インドネシア パイトン(スラバヤの南東約150km)
【発電出力】2,045MW(7・8号機:1,230MW、3号機:815MW)
【発電方式】石炭火力
【 販売先 】インドネシア国営電力会社PT PLN(Persero)
【運転開始】7・8号機 1999年及び3号機 2012年

RATCH社概要は下記の通り。

【 名称 】RATCH Group Public Company Limited
【上場市場】タイ証券取引所(Stock Exchange of Thailand)
【事業内容】タイ国内、ラオス、豪州、インドネシア、シンガポール、ベトナムでの従来型発電及び再生可能エネルギー発電事業、その関連事業への投資。インフラやヘルスケア事業への投資。海外での発電事業の開発・投資・運営は主にRHIS社を通じて実施。

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