シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)は2019年4月24日、商品化部門であるA*ccelerate Technologies Pte Ltdが香港Aptorum Group Limited(知臨集団、APM)及びAeneas Capital Limited(艾納斯キャピタル)と、ヘルスケア、ライフサイエンス領域の革新に向け、9,000万米ドル(約100億6,680万円)のベンチャー共創契約に署名したと発表した。A*ccelerateとAPMは、今後5年間でシンガポールに最大20のディープテックベンチャー設立することを目指す。
イニシアチブの重点の一つは、A*STARの医療用画像解析と拡張現実(AR)機能を、手術用ロボット工学分野における用途のためにリアルタイムの2D・3D手術用画像ソリューションに変換することで、実現すれば世界中の医療提供者により正確な患者情報を提供することが可能になるという。
ベンチャー企業、A*STAR、APMによって共同開発された様々な技術は、APMの世界規模ネットワークを通じて、市場関係者や顧客に提供される。
また、APMとAeneas Capitalは、最大2億米ドル(約223億7,100万円)のヘルスケア、ライフサイエンス戦略投資基金も立ち上げる予定で、シンガポール国内のバイオテクノロジーエコシステムに投資するとともに、世界中で特定技術とビジネスを買収する計画という。
A*ccelerate CEOのPhilip Lim氏は、「APMは、技術革新を通じて診断、外科用ロボティクス及び治療に価値を生み出すことに注力しており、当社にとって理想的なパートナー」とコメントした。
APM創設者兼CEO、Aeneas Capital創設者であるIan Huen氏は「パートナーシップは間違いなく世界中で認識される多くの強力なベンチャービジネスを生み出し、シンガポールはこれまで以上に技術の進歩と商業化のハブとして存在感を高めるだろう」と述べた。