医療・健康 産官学連携

島津製作所、シンガポール・チャンギ総合病院と共同研究ラボ「SC」開設

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島津製作所のアジア統括子会社Shimadzu(Asia Pacific)Pte.Ltdは2021年1月27日、シンガポールのチャンギ総合病院(CGH)と質量分析計による臨床検査と個別化治療のための共同研究ラボ「Shimadzu-CGH Clinomics Centre」(SC)を開設した。

CGHのサテライトラボであるSC3はバイオセーフティレベル2(BSL 2)の実験室仕様に基づいて構築され、Shimadzu(Asia Pacific)社があるシンガポールサイエンスパーク1の施設内に置かれた。CGHの臨床医と島津製作所の技術者チームが共同で、臨床応用のための質量分析に基づく様々な臨床アプリケーションの開発と妥当性評価を行い、高血圧および他の慢性疾患の患者に対する治療技術の向上に繋げていく。

CGHとShimadzu (Asia Pacific)社との間の共同研究契約書の調印にはHeng Swee Keat副首相が立ち会った。

質量分析計を見学するHeng Swee Keat副首相。左から2人目が谷垣社長 ※提供・島津製作所

チャンギ総合病院CEOのNg Wai Hoe教授は、「CGHとSingHealthの臨床および研究の専門知識と、島津製作所の診断および分析能力の融合は、シンガポールの医療と治療に貢献するだろう。SC3では、質量分析技術を用いて、患者の標準治療のレベルを向上させる臨床アプリケーションを共同開発する」とコメントした。

Shimadzu(Asia Pacific)社の谷垣哲也社長は、「質量分析やAnalytical Intelligence(システムやソフトウェアが技術者と同じように操作して状態・結果の良否を自動で判断し、ユーザーへのフィードバックやトラブルの解決を行う)など先端技術を備えたSC3ラボに注力し、より正確で迅速な検査結果を患者に提供できるようにする。先端医療のためのパートナーシップを確立する先駆的な事例であり、島津製作所がシンガポールで公立病院と共同で臨床研究所を設立するのは今回が初めてだ。シンガポールとアジア太平洋地域だけでなく、世界の医療の状況を確実に変えていくだろう」とコメントした。

チャンギ総合病院内分泌科主任研究員兼コンサルタントのDr. Troy Puar臨床助教授は、「シンガポール人の4人に1人は高血圧を患っている。多くの人は薬物療法を受けているにもかかわらず血圧がコントロールできていない。高血圧の治療は、患者によって状態や原因が異なるため、正確に科学的に決められるものではなく、1つの薬が効かない場合は、用量を増やしたり、他の薬を追加したり、他の薬に切り替えたりする。薬を追加すると副作用が増えることもある。正確なホルモン測定が可能になれば、各患者の高血圧の主原因を特定できるので、どの降圧薬が最も効果的であるかを医師に助言し、それによって、正確な個別化医療が可能になる」と高血圧治療への貢献に期待感を示した。

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