シンガポール航空(SIA)は2020年12月21日、米ファイザーと独ビオンテック社が開発したCOVID-19ワクチンをシンガポールに空輸した。両社製ワクチンがアジアの国に届けられたのは初となる。
同日の発表によると、ワクチンはベルギーのブリュッセルからシンガポールへの定期貨物機SQ7979便(ボーイング747-400貨物機)で運ばれた。同便は2020年12月20日に出発し、2020年12月21日の1955時頃にシンガポール・チャンギ国際空港に到着した。
ワクチンのブリュッセルでの航空機への積み込み及びシンガポールでの荷降ろしは優先的に行われ、SATSのコールドチェーン施設であるクールポートに輸送され、その後の保管および地上輸送が行われた。
シンガポール航空は、初のワクチン輸送フライトに先立ち、12月19日に同じ貨物機のフライトルートで出荷試験を行っていた。
シンガポール航空のチン・ヤウ・セン貨物担当上級副社長は「シンガポールへのCOVID-19ワクチンの最初の納入は、COVID-19との戦いにおける重要なマイルストーンであり、その一翼を担えたことを光栄に思う。また、COVID-19ワクチンを国際的に輸送・配布する非常に重要な任務に、シンガポール航空とシンガポールの航空ハブの準備が整っていることを証明することにもなった」とコメントした。