シンガポールのリー・シェンロン首相は2020年1月31日、国立感染症センター(NCID)で、武漢コロナウイルスへの対応状況などについて話した。概要(日本語訳)は下記の通り。
シンガポール政府は、17年前の2003年にSARSを経験して以来、こうした状況に備えてきた。(武漢コロナウイルスは)ショックだが、驚きではない。これまでのところ、私たちは入国した症例を確保、隔離し、治療するという点でうまく対応している。警戒は続けなければならない。短期間だけでなく、かなり長い間、世界にとって大きな問題になる可能性がある。
まだ、ウイルスがコミュニティに拡散する段階にはないと思う。武漢コロナウイルスはSARSウイルスと類似性があるが、SARSウイルスとは異なる特徴もある。より感染力があるが、これまでのデータからはSARSウイルスほど致命的ではない。中国では武漢肺炎と呼んでいるが、約半分の症例には肺炎の症状が出ていない。パニックに陥る必要はない。