リクルートは2019年10月2日、シンガポールの投資子会社RSP Blockchain Tech Fund Pte.Ltd.を通じ、複数のブロックチェーン基盤に対応可能なサイドチェーンSKALEを展開するN.O.D.E.Anstalt(ノード・アンスタルト、本社:リヒテンシュタイン)に出資したと発表した。出資額、出資比率は非開示。
発表によると、既存のブロックチェーンシステムは、不動産や保険など、契約・手続きの条件確認から履行完了までの処理を自動化する「スマートコントラクト」を実行する際、送金などのトランザクション処理件数に限界があることにより、トランザクションが遅延するなどの課題があり、ブロックチェーン技術の普及に不可欠なスケーラビリティが課題となっているが、N.O.D.E.Anstaltの親会社N.O.D.E.Foundationが開発したサイドチェーン「SKALE」は、ユーザーの設定に応じてサイドチェーンのネットワークを構築できる仕組みを搭載しており、複数のブロックチェーン基盤に対応可能なサイドチェーンの展開が可能で、ブロックチェーンのスケーリングの課題解決、マスアダプションの促進が期待できるという。
ファンドを運用するリクルートストラテジックパートナーズは、ブロックチェーンを重点テーマの一つに据え海外の有望なスタートアップ企業に対し投資活動を行っており、リクルートグループの新領域事業の創出を視野に、新テクノロジー・新ビジネスモデルの発掘及び事業機会の獲得を目指している。
リクルートは出資を通じて、「SKALE」の品質向上及び利用拡大を支援し、N.O.D.E.Anstaltは今回の資金調達により、「SKALE」の販促活動、機能開発の強化、展開地域や事業の拡大を行う予定という。