シンガポール海事港湾庁(MPA)は2025年4月10日、シンガポール港における船舶燃料としての液化天然ガス(LNG)の供給規模拡大を目的とする関心表明(Expression of Interest:EOI)基づき、14件の提案を受理したと発表した。
発表によると、EOIにはエネルギー会社、燃料供給会社、トレーダー、バンカーオペレーター、貯蔵業者など合計18社が参加した。受理した14件の提案は、既存の陸上インフラを補完し、海上LNG積み替えを支援する内容で、このうち8件はバイオメタンおよびe-メタン燃料に関する内容という。
MPAは、選定した企業と協力し、2025年後半までに海上LNG積み替え試験を実施する。また、シンガポール港で船舶燃料としてのバイオメタンおよびe-メタンの利用を促進するための計画を策定する。試験では、拡張性、技術的実現可能性、安全性、運用準備状況、デジタル接続性、メタンスリップ対策を評価する。
MPAは、提案と試験から得た知見をLNG燃料供給ライセンス制度の見直しに役立てる。2026年初頭までに、バイオメタンおよびe-メタンを含む追加の燃料供給ライセンスの申請を募集予定という。