クラレは、シンガポール現地法人Kuraray Asia Pacific Pte.Ltd.内のEVOH樹脂〈エバール®〉生産プラント建設予定地で2024年8月6日に起工式を実施した。
クラレが1972年に世界で初めて開発・事業化した〈エバール®〉は、機能性樹脂の中では最高レベルのガスバリア性を持ち、酸素などの気体を通しにくく、内容物の劣化を防ぐことから、食品包装用途に広く使われている。近年、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の観点から、リサイクル可能な包装材料へのシフトが望まれているという。
クラレは「特に欧米ではポリオレフィンのリサイクルを妨げないバリア材として〈エバール®〉の引き合いが増えている。〈エバール®〉の需要は世界的に拡大していくと見込んでいる」としている。
◇新設プラントの概要
【 生産能力 】EVOH樹脂 年産18千トン
(前工程は将来の増設を視野に年産36千トン能力で建設。後工程は2期に分け、今回1期分を実施)
【 稼働時期 】2026年末
【 投資額 】410百万米ドル
◇Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.
【本社所在地】10 Sakra Ave., Singapore 627887
【 代表者 】植垣文雄
【 事業内容 】ポバール樹脂の製造・販売
【 資本金 】149,775千米ドル(クラレ100%出資会社)
【設立年月日】2008年7月1日(前身は1996年設立のPOVAL ASIA PTE LTD)