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日本化薬、BioCheetah社とライセンス契約締結、新規体外診断用医薬品候補品

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日本化薬(本社・東京都千代田区)とBioCheetah Pte.Ltd.(本社:シンガポール、CEO:Lee Kian Chung)は、BioCheetah社が体外診断用医薬品としての薬事承認を目指してシンガポールで開発している新規膀胱癌診断尿中マーカー測定キットVECanDxTMについて、日本における独占的開発・販売権に関するライセンス契約を締結した。2023年12月15日発表した。契約の詳細は非公表。

発表によると、BioCheetah社はシンガポール科学技術研究庁(Agency for Science, Technology and Research; A*STAR)の下部組織である分子・細胞生物学研究所(Institute of Molecular and Cell Biology; IMCB)からスピンオフした企業で、非侵襲的なタンパク質ベースの免疫診断アプリケーションの開発と商業化を目的に設立された。

VECanDxTMはBioCheetah社が膀胱癌患者の尿から新規に発見した5つのバイオマーカーを測定する、ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)を測定原理とした体外診断用医薬品候補で、各バイオマーカーの測定値をVECanDxTM専用のソフトウェアに代入してリスクスコアを算出し、膀胱癌の有無を検出する。

同契約の締結により、日本化薬は、BioCheetah社より日本におけるVECanDxTMの独占的開発・販売権を獲得する。

開発については引き続きBioCheetah社がシンガポール、フランス、中国での臨床性能試験を実施し、日本化薬は日本におけるVECanDxTMの臨床性能試験、承認申請、流通、販売、プロモーション等を担う。日本化薬は、BioCheetah社に、同契約締結に伴う一時金と、日本での販売に応じたマイルストンを支払う。

同契約締結による2024年3月期の連結業績に与える影響は軽微。「中長期的には業績及び企業価値向上に資するもの」としている。

日本化薬の担当者はシンガポール新聞の取材に答え、「日本における臨床性能試験については、シンガポールでの薬事承認を参考にしながら2024年度中(2024年4月~2025年3月)の開始を目指して進めている。VECanDxTMはシンガポールのBioCheetah社で製造する」と補足した。

◇BioCheetah Pte.Ltd.
【本社所在地】79 Ayer Rajah Crescent, #05-09, Singapore 139955
【 代表者 】CEO Lee Kian Chung
【 創業年 】2018年
【 事業内容 】新規バイオマーカーの探索、侵襲のない検査法の研究開発・販売等

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