シンガポール海事港湾庁(Maritime and Port Authority of Singapore、MPA)は2023年12月14日、シンガポール港で2025年から実施するエンド・ツー・エンドのメタノール燃料供給のソリューションに関する提案を集めることを目的に、関心表明書(Expression of Interest: EOI)の提出を受け付けると発表した。
今後数年間でメタノール燃料対応船舶の竣工が予想されることから、シンガポール港における国際的なバンカリングニーズを満たすメタノールの弾力的な供給の確保を目指す。
EOIは、(a)メタノール供給源 (b)シンガポールにおける商業規模でのメタノールバンカリング事業モデル (c)マス・バランシング(製造工程を通じて持続可能な含有量を追跡し、最終製品への適切な配分を保証する手法)――の3分野に焦点を当てている。
メタノールバンカリング事業モデルには、メタノールの貯蔵、シンガポールへのメタノールの供給と輸送、品質保証計画、メタノールの安全な取り扱いと緊急時対応策、シンガポール港でのメタノールバンカリング事業に必要な人員と専門知識を含む。
MPAは現在、メタノール燃料補給要件、バンカーバージから受入船へのメタノール供給に関する操業上及び安全上の要件、乗組員の訓練及び能力を対象とした技術基準書(TR)を作成しているほか、シンガポール港へのメタノール燃料の供給、ターミナル施設、バンカーバージなどのインフラ要件、船員訓練、バンカリング基準について業界パートナーと協力して研究を進めている。
受領した提案における様々なソリューションの実行可能性を評価し、MPAのメタノールバンカリング許認可枠組みの策定に役立てる。
関係者は、MPA のウェブサイトからEOI文書をダウンロードできる。問い合わせは2024年2月20日(火)まで、提案は2024年2月29日(木)午後3時(シンガポール時間)まで受け付ける。