三井物産は、インドネシア・パイトン発電事業の持分の一部を既存株主の一社でありPT Medco Daya Abadi Lestari(Medco社)の子会社であるPT Medco Daya Energi Sentosa(MDES社)に売却することで、RH International (Singapore) Corporation Pte.Ltd.(RHIS社)、MDES社と合意に達し、2023年2月15日、両社との間で各々株式売買契約書を締結した。
三井物産は、パイトン発電の事業者であるPT Paiton Energy(PE社)及び同事業に関係する2社の持分株式全てについて、RATCH Group Public Company Limited(RATCH社)の子会社であるRHIS社への売却を一定の先行要件の充足を以て2023年3月期中に完了する見通しと公表していたが、その後、先行要件の一つであるPE社既存株主の同意取得に関し協議を重ねた結果、持分の一部売先を変更し、MDES社に対し売却することでRHIS社、MDES社と合意した。
同売却は、改めて先行要件である長期売電契約締結先と資金調達先の同意の充足等を以て、2024年3月期第1四半期中に完了する予定。同売却完了に伴い、三井物産は2024年3月期に売却益を計上する見込み。
【売却対象株式】
・PT Paiton Energy(在インドネシア):三井物産45.515%
・Minejesa Capital B.V.(在オランダ):Paiton Power Financing B.V.(三井物産100%子会社)45.515%
・IPM Asia Pte.Ltd.(在シンガポール):Paiton Power Financing B.V. 65.0%
◇PE社発電事業概要
【 所在地 】インドネシア パイトン(スラバヤの南東約150km)
【発電出力】2,045MW(7・8号機:1,230MW、3号機:815MW)
【発電方式】石炭火力
【 販売先 】インドネシア 国営電力会社 PT PLN(Persero)
【運転開始】7・8号機=1999年、3号機=2012年
◇RATCH Group Public Company Limited
【上場市場】タイ証券取引所(Stock Exchange of Thailand)
【事業内容】タイ国内、ラオス、豪州、インドネシア、シンガポール、ベトナムでの従来型発電及び再生可能エネルギー発電事業、その関連事業への投資や、高成長領域であるインフラやヘルスケア事業への投資も行っている。海外での発電事業の開発・投資・運営は主にRHIS社を通じて実施している。
◇PT Medco Daya Abadi Lestari(非上場)
【事業内容】傘下子会社を通じて原油・天然ガスの探鉱・開発・生産やインドネシア国内、ミャンマーでの従来型発電及び再生可能エネルギー発電事業を行っている。また、MDES社を通じてPE社株式を既に保有している。