カシオ計算機のグループ企業Casio Singapore Pte.,Ltd.は2022年9月9日、インドネシア教育文化省教職員総局と、関数電卓を活用した高校数学授業の定着に向けた協業を行うことで合意し、覚書を締結した。12月21日発表した。
カシオ計算機はインドネシアの学校現場での関数電卓の普及を図る「GAKUHAN」活動を2008年に開始。既に、インドネシアの後期中等教育(日本の高校教育に相当)の新カリキュラムに即した関数電卓を活用した教材(教師向け・生徒向け)の開発・作成を行い、教育文化省(教育基準・評価・カリキュラム局)により公式に承認されている。
今後は教育文化省教職員総局と一体となり、インドネシア全土の教師が活用できるよう普及活動を行っていく予定で、教師トレーニングをまずジャカルタ首都特別州内普通校、職業訓練校など1,000校からはじめ、順次州を拡大しながら展開し、トレーニングを受けた教師が授業で実践する活動も支援していく。
カシオ計算機の担当者はシンガポール新聞の取材に対し、「当社は、各国の教育機関や教師と連携し関数電卓を活用した数学授業の提案、教材の開発、効果検証などを行う取り組みを『GAKUHAN』と称し、製品を販売するだけでなく、学生の学力向上に貢献するための教育支援活動として全世界で展開している。近年では、アジア諸国をはじめとした新興国における活動を特に強化し、各国の教育事情やニーズに合わせた提案を行うことで市場開拓を進めている」と説明した。