住友商事は、マレーシアで昆虫由来の代替タンパク質などを製造するシンガポールのスタートアップ企業Nutrition Technologies Ltdに出資した。今後、協業してNutrition Technologies社製品の市場開拓を進めるとともに、高付加価値製品の開発を進める。2022年10月４日発表した。
Nutrition Technologies社は元国連職員が2015年に設立した。シンガポールに本社を置き、2020年からマレーシアでBlack Soldier Fly（アメリカミズアブ）を養殖・加工するアジア最大規模の昆虫由来代替タンパクの工場を運営している。
Nutrition Technologies社のマレーシア工場
Black Soldier Flyは、繁殖の容易さ、豊富なタンパク質量、病原菌の媒介リスクの低さが特徴で、FAO（国際連合食糧農業機関）からも昆虫由来のタンパク源の一つとして期待されているという。
Nutrition Technologies社は、近隣の工場やプランテーションから出る食品残さ・副産物を飼料としてBlack Soldier Flyを養殖し、幼虫を脱水・乾燥させ、高品質なタンパク質に加工する独自のノウハウを持つ。マレーシアは年間を通じて温暖なため、Black Soldier Flyの生育において暖房を必要とせず、より環境負荷の低いタンパク製造を行っているという。
◇Nutrition Technologies Ltd
【 代表 】Thomas William Berry, Nicholas Patrick James Piggott
【 所在地 】20A Tanjong Pagar Road, Singapore 088443
【 設立年 】2015年
【事業内容】Black Soldier Fly（アメリカミズアブ）由来製品の製造・販売業