シンガポールに本社を置く日系コンテナ船社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE.LTD.(ONE社)は米国時間2022年8月4日(日本時間8月5日)、世界最大手のコンテナ船専業船主Seaspan Corporationを傘下に持つアセットマネージメント会社でニューヨーク証券取引所に上場するAtlas Corp.の主要株主3者との間でコンソーシアムを組成のうえ、Atlas社取締役会に対し、主要株主3者以外の株主が保有するAtlas社発行済普通株式を取得することを共同提案した。
主要株主3者は、Atlas社会長のDavid L. Sokol氏、FAIRFAX FINANCIAL HOLDINGS LIMITED、THE WASHINGTON FAMILY PARTNER。
コンソーシアムはAtlas社株式を直近30日間および60日間の平均終値を約30%上回る1株当たり14.45ドルで現金買取すると提案している。
「コンソーシアムは、Atlas社の将来の成長をサポートする戦略的パートナーとして、短期的な業績に固執せず、長期的な観点から経営に集中できる環境を整える役割を果たせるとの考えから、今回の提案に至った」としている。
主要株主3者はAtlas社の普通株式(完全希薄化ベース)の約68%を所有しており、コンソーシアムを通じてAtlas社株式の所有を継続する予定。
コンソーシアムは今後、Atlas社の取締役会に代わりAtlas社独立取締役により構成される特別委員会との間で協議を実施する予定。
日本郵船、商船三井、川崎汽船はそれぞれ「現時点で今回のコンソーシアムによる株式取得は提案に留まっており、業績影響はない」としている。
また、商船三井は「現時点での事業規模を前提とした本件株式取得実現後の当社業績への影響は軽微」としている。