東急建設は2020年7月7日、シンガポールのBIM設備設計会社Indochine Engineering Limited(インドシン・エンジニアリング、IES社)の株式100%を取得することで合意した。8日発表した。株式取得額は非開示。取得完了は10月頃を予定する。
IES社は2015年10月創業。BIMによる設備設計・構造設計を担う企業グループで、ベトナムと豪州に子会社を持つ。ベトナム子会社Indochine Engineering Vietnam JSC.(インドシン・エンジニアリング・ベトナム、IEV社)は、エンジニア約80人を擁し、アジア・オセアニア地域を中心にBIMによる高度な設備設計・構造設計サービスを提供している。
東急建設は、施工におけるBIM活用を推進するため、2017年に専門組織を立上げたが、BIMの技術者不足が課題だった。同社担当者は「現在BIM推進部は10人程度の組織である。今後BIMの需要が拡大することが確実な中で、不足していくという認識だった」と補足した。
一方、IES社は、これまで培ったBIMによる設計サービスの様々な地域・顧客への展開を模索していた。
今回の株式取得を契機に、東急建設はBIM技術を持つ多くのエンジニアを確保し、IES社は既存の顧客に加え、日本国内および東急建設が展開する東南アジア諸国での受注拡大を見込む。