NSユナイテッド海運は2022年12月、インドの大手鉄鋼メーカーTata Steel Limitedと共同で、シンガポールでパナマックス型バルカー“RISING WIND”へバイオディーゼル燃料を供給し、シンガポール出港後、公海上およびインド領海内で同燃料による試験航行を実施した。2023年1月5日発表した。
NSユナイテッド海運がバイオディーゼル燃料による試験航行を行うのは“RISING WIND”で3隻目。今回供給したバイオディーゼル燃料も廃食用油を原料に精製されており、従来の化石燃料と比べて燃料の生産から消費までのライフサイクルを通した温室効果ガス排出削減効果が期待できる。サプライヤーはExxonMobil Asia Pacific Pte.Ltd.。使用した廃食用油はバイオマスおよびバイオエネルギーの認証制度International Sustainability and Carbon Certification(ISCC)を取得しており、原料のトレーサビリティを確保している。
バイオディーゼル燃料は、既存の舶用エンジンで使用可能で、バンカリングのための既存インフラを活用できる点で汎用性の高い低炭素燃料と考えられている。
NSユナイテッド海運の担当者は、シンガポール新聞の取材に対して「今回は、低硫黄重油をベースとして23%の廃食用油を混合したバイオ燃料(通称:B23)を200万トン供給した」と答えた。
◇“RISING WIND”
【 船籍国 】PANAMA
【竣工年月】2014年4月
【載貨重量トン数】82,151MT
【 全長 】228.99M
【 全幅 】32.26M
【 造船所 】常石造船