三井物産は、食品容器製造大手エフピコ(広島県福山市)と共に、東南アジアを中心に機能性食品容器の製造・販売を行うLee Soon Seng Plastic Industries Sdn. Bhd.(マレーシア・ジョホール州)の全株式を親会社SCGM Bhd.より取得することで合意し、株式売買契約を締結した。同買収はSCGM社臨時株主総会の特別決議による承認など必要な許認可取得後、2023年3月期の第2四半期頃に完了予定。総取得価額は約160億円で、出資比率は三井物産60%、エフピコ40%。2022年5月9日発表した。
Lee Soon Seng Plastic Industries社は1984年創業。発表によるとマレーシア最大手の機能性食品容器製造会社で、製品設計や金型作製を含む一連の製造工程を全て自社で完結でき、自社物流による配送能力を持っている。また、食品メーカーや包装資材ディーラーを中心に多くの優良顧客を抱え、マレーシア、シンガポール、豪州、フィリピンなど、東南アジアを中心に販売しているという。
東南アジアでは人口増加に加え、スーパーマーケットやコンビニエンスストアの普及に伴う小売形態の変化や、フードデリバリー市場の成長により機能性食品容器の需要が拡大し、衛生面に配慮した個包装販売が可能な容器、食習慣の変化に伴う電子レンジ対応容器、消費期限の延長・長期保存が可能なフードロス対応容器などのより高機能な食品容器ニーズも増加しているという。
三井物産とエフピコは、三井物産の東南アジア地域における出資・提携先を活用した販売拡大に加え、エフピコが持つ生産効率向上ノウハウや各種製品開発技術を導入することにより、Lee Soon Seng Plastic Industries社の更なる成長に繋げるとしている。
◇Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn.Bhd.
【 所在地 】マレーシア・ジョホール州
【 創業年 】1984年
【事業概要】機能性食品容器の製造・販売