ガラスメーカーAGC(東京都千代田区)は2021年9月9日、シンガポール工科大学の2024年オープン予定のブンゴル新キャンパスに太陽光発電ガラスが採用されたと発表した。
プンゴル新キャンパスのフードコート天窓部分に設置されるAGCの太陽光発電ガラスは、大規模発電所への依存度低減に貢献するとともに、自然採光も可能とする。受注窓口であるシンガポールのAGC Asia Pacific Pte.Ltd.が基本設計から材料供給、施工までのサービスをワンストップで提供している点も評価され、採用に至ったという。
同キャンパスでのAGCの太陽光発電ガラス採用面積は約400m2、定格出力57.7Kwp相当。
同キャンパスは、シンガポール建設局がエネルギーを省エネと創エネで40%以上を削減した建物に与えるSLE(Super Low Energy)認証取得を目指しており、エネルギーの供給元を分散化し、地域の再生可能エネルギーを有効活用して安定的に電力を供給するマルチエネルギー・マイクログリッドを東南アジアで初めて設置する。
AGCの太陽光発電ガラスはBIPV(建材一体型太陽電池)の一種で、2枚のガラスの間に太陽光発電セルを封入し、キャノピーや天窓、ファサードのガラスでエネルギーを創出できる。日本では2000年より販売している。