日本政府観光局(JNTO)は2020年9月18日、2020年8月の訪日外国人数(推計値)を発表した。
訪日シンガポール人数は20人で、前年同月比99.9%減となった。2019年8月は1万9,698人だった。JNTOは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていること、シンガポール政府が海外旅行の延期勧告が出していることと自国民の日本からの入国には指定施設での14日間の隔離を義務付けていること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっていることなどの影響と分析した。一方、国際的な人の往来再開に向けた段階的措置として、9月18日から「ビジネストラック」の受付を開始するとし、期待感を示した。
周辺国では、マレーシア人は200人で、同比99.0%減となった。2019年8月は1万9,827人だった。JNTOは、COVID-19の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていることや、マレーシア政府が3月18日発令した活動制限令による出国禁止が継続していること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっているなどが影響したと分析した。一方、国際的な人の往来再開に向けた段階的措置として9月8日から「レジデンストラック」の受付を開始したとし、期待感を示した。
インドネシア人は200人で、同比98.8%減となった。2019年8月は1万6,160人だった。JNTOは、COVID-19の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていることや、インドネシア政府が3月3日出した日本に対する渡航延期勧告が継続していることと自国民の日本からの入国に14日間の自主隔離や健康証明書に該当の記載がない場合のPCR検査受診が義務付けていること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっているなどが影響したと分析した。
訪日外国人数全体は同比251万1,434人(99.7%)減の8,700人で、11カ月連続で前年同月実績を下回った。COVID-19の拡大により、日本において検疫強化、査証の無効化等の措置が引き続き取られていること、また、欧州を中心に出国制限が解除されている国があるものの多くの国で引き続き海外渡航制限等の措置が取られていることなどが、22市場全てにおいて訪日外客数が5カ月連続でほぼゼロに近い数字となる要因となった。