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参天製薬、シンガポールのヘルステック企業Plano社と戦略的提携を締結

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参天製薬は、シンガポールのヘルステック企業Plano Pte.Ltd.(Plano社)と戦略的提携を締結した。Plano社は参天製薬から資金を調達し、参天製薬はPlano社を通じて、世界の近視患者が抱えるさまざまな負担に対する包括的かつ革新的なテクノロジーによる解決策の提供に取り組む。2020年6月30日発表した。

Plano社はDuke-NUS Medical SchoolのMohamed Dirani准教授(眼科・非常勤)が2017年設立した眼科領域のスタートアップ。眼科研究開発プロジェクトの商業化と医療展開を推進するSingapore Eye Research Institute(SERI)—Singapore National Eye Centre(SNEC)「眼科技術インキュベーター プログラム」から初めて独立した企業で、科学的根拠に基づき構築した「planoアプリ」やオンライン検眼予約システム「Plano Eyecheck」等の製品・サービスを提供する。設立からわずか3年で、近視の予防や検出、リスクに対する人々の意識を高め、教育する世界的なリーディングカンパニーの一つとして認知されているという。

今後、親と子供向けの新しいアプリのインタフェイス、機能改善、世界初のAIを活用した子供の近視の発症・進行・症状の安定化を予測する機能付加などを予定しているという。

参天製薬の谷内樹生代表取締役社長兼CEOは、「この提携により、Plano社を通じて、シンガポールで日常生活における近視の予防や抑制に対する意識向上やサポートを開始するとともに、他の地域においても、この革新的なソリューションの普及を図っていく」とコメントした。

Plano社マネージング・ディレクターのMohamed Dirani准教授は「参天製薬との戦略的提携と資金調達は、ユーザーのエンゲージメントを高め、ビッグデータ解析と人工知能(AI)に関する当社の能力を強化し、国際展開を推進する上で重要な役割を果たす」とコメントした。

SNECメディカル・ディレクターのWong Tien Yin教授は「SERI—SNEC の『インキュベーターフレームワーク』から設立されたスタートアップ企業であるPlano社と、SNEC が数年にわたって戦略的研究開発の広範な協力関係を築いてきた眼科領域のリーディングカンパニーである参天製薬との間で、パートナーシップが締結されることを大変嬉しく思う。Plano社の成長は、シンガポールの臨床施設には国際的な競争力があり、スタートアップ企業を生み出す能力があることを示すものだ」とコメントした。

近視の治療や屈折矯正に対しては、アジアでは年間3,280億米ドル、シンガポールだけでも年間7億5,500万米ドルが費やされているという試算もあるという。

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