気候変動(低・脱炭素)

大阪ガス、シンガポールSSBグループ子会社に出資でベトナム産業ガス市場参画

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大阪ガスの100%子会社で産業ガス事業の大阪ガスリキッドは2020年6月5日、シンガポールを拠点とするSing Swee Bee Group(SSBグループ)の子会社SQC Investment Pte.Ltd.(SQC社)と出資契約を締結した。出資額は非公表。SQC社の株主構成は大阪ガスリキッドが約25%、SSBグループ含むその他は約75%となった。6月19日出資実行し、同日発表した。

今後、SQC社が保有するベトナムの産業ガス製造・販売会社Sing Industrial Gas Vietnam Company Limited(SIGVN社)に大阪ガスリキッド社員を派遣し、ベトナムにおける産業ガス製造・販売事業に参画するという。

ベトナムでは経済発展に伴い、主に燃焼防止のためのパージガス、食品の酸化防止(窒素)や、溶接、医療用ガス(酸素)などに用いられる産業ガスの市場規模は、2018年度には売上高ベースで6%の伸びを記録するなど、今後も拡大が見込まれているという。

SIGVN社は、ベトナム南部ビンズン省に空気分離プラントを保有し、2012年より窒素、酸素、アルゴンの製造・販売を行うとともに、低温の液化ガスなどの液体を一度に大量に運ぶことができるISOタンクコンテナの販売・リースやアセチレンの製造・販売、冷媒販売等の関連事業も幅広く展開し、ベトナム及びカンボジアで事業エリアと事業領域の拡大・発展を目指しているという。

大阪ガスリキッドは、SQC社への出資を通じ、将来的な空気分離プラントの増設も見据え事業拡大を進めているSIGVN社に対し、国内で培った産業ガス製造に係るノウハウ・スキルを提供し、日系顧客向け営業活動を展開することで事業拡大を目指す。

SSBグループは従業員約90人。シンガポールを本拠に計8カ国に拠点を持つ。産業ガスのほか、近年では島嶼部へのLNG輸送や船舶の非破壊検査等、LNG関連ビジネスの拡大を図っているという。

今回の資本提携を契機に、SSBグループが持つ案件発掘力や顧客ネットワークと、大阪ガスグループが日本国内で蓄積してきたLNGに関する知見や情報ネットワークを相互に活用することで、LNG関連ビジネスの拡大にも取り組むとしている。

SSBグループの概要

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