気候変動(低・脱炭素)

伊藤忠商事、シンガポールVOPAK社とアンモニア舶用燃料の事業化を共同研究

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伊藤忠商事と伊藤忠エネクスは、VOPAK Terminal Singapore Pte Ltd(VOPAK社)と、シンガポールでの舶用アンモニア燃料の供給に関するサプライチェーン構築について共同研究に取り組むことで合意した。2020年6月12日発表した。

伊藤忠商事と伊藤忠エネクスが並行して進める温室効果ガスを排出しないアンモニアを主燃料とする主機関を搭載する船舶の共同開発、同船舶の保有運航、舶用アンモニア燃料の導入及びその供給設備を含めた統合型プロジェクトの一環と位置付ける。

VOPAK社は、シンガポールのBanyanターミナルにおける既存アンモニア関連設備の保守運営の経験を生かし、アンモニア燃料の貯蔵/荷役に関連する陸上設備開発の研究を行う。

伊藤忠エネクスは、船舶燃料の供給実績、燃料供給のための給油船運航に関する経験・ノウハウを生かし、シンガポールでのアンモニア燃料供給ネットワーク構築の研究を行う。

伊藤忠商事は、アンモニア燃料の浮体設備、燃料供給船の開発を行うとともに、産業・企業間ネットワークを生かし、荷主・船会社やアンモニア関連事業者などとの国内外でのパートナーシップ組成を主導し、アンモニア焚船舶の共同開発、保有運航、アンモニア燃料供給を含めた統合型プロジェクト具体化の研究を行う。

同社担当者は「積み荷に関係なくアンモニア燃料の補油できる体制を構築するのが狙いだ。アンモニア燃料の魅力は、アンモニア自体に炭素が含まれていないのでCO2排出規制など環境問題には対応しやすく、また他の重油代替燃料候補に比べると比較的液化温度が高いことから取り扱いが比較的容易で経済的である」と、補足した。

伊藤忠商事は、今治造船、三井E&Sマシナリー、日本海事協会(ClassNK)、伊藤忠エネクスと、MAN Energy Solutions(MAN社)との間で、MAN社が開発を進めるアンモニアを主燃料とする主機関を搭載する船舶の共同開発に取り組むことに合意している。アンモニアを燃料として運航する船舶が実現すれば世界初となる。

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