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武田薬品工業、シンガポール等で販売の医薬品ポートフォリオを韓国企業に譲渡

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武田薬品工業は、シンガポール含むアジア太平洋9カ国・地域で販売する計18の一般用および医療用医薬品ポートフォリオを、韓国の低分子医薬品、バイオシミラー、革新的新薬の研究開発および製造に特化したバイオ医薬品企業Celltrion Inc.(elltrion社)に譲渡する契約を締結した。譲渡金額は最大2億7,800万米ドル。譲渡は、一定のクロージング条件を満たし、必要な規制上のクリアランスの取得および該当する場合は各国の労使協議会の要件を遵守することを前提に、今年末までに完了する見込み。

両社は合わせて、製造供給契約を締結し、武田薬品工業は引き続き対象製品を製造し、Celltrion社に供給する。Celltrion社は、契約に基づき対象国における対象製品の諸権利を獲得する。

武田薬品工業は譲渡により得られる資金を負債の減額に充てる。今回譲渡に関するフィナンシャル・アドバイザーはBofA Securities、リーガル・アドバイザーはWhite & Case。2020年6月11日発表した。

今回Celltrion社に譲渡する製品は、循環器領域、糖尿病領域、一般内科領域の一般用および医療用医薬品で、武田薬品工業のGrowth & Emerging Markets Business Unitが管轄する豪州、香港、マカオ、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイで販売されているものに限られる。

武田薬品工業の譲渡対象製品の2018年度売上合計は約1億4,000万米ドルで、「これらのポートフォリオでは、医療用医薬品のNesina®、Edarbi®が成長を牽引している。譲渡対象製品は引き続き患者のニーズを満たす重要な役割を担うが、当社の主要ビジネスエリア(消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患))には該当しない」と説明している。

武田薬品工業のCosta Saroukos CFO(最高財務責任者)は、「今回の譲渡は、当社のノン・コア資産売却に関するコミットメントの順調な進捗を示すものだ。引き続き財務基盤の強化とシャイアー社買収後の迅速なレバレッジ低下に取り組む。負債の返済や特定のポートフォリオへの集中投資など、財務面のコミットメント達成に向けた取り組みを続ける」とコメントした。

武田薬品工業は2020年3月、ロシア・CISにおけるノン・コア資産をSTADA社に6億6,000万米ドルで、中近東・アフリカにおけるノン・コア資産をAcino社に2億米ドル以上で譲渡完了した。2019年7月には、Novartis社へ最大53億米ドルでのXiidra®の譲渡を完了した。

また、2020年初頭には、ラテンアメリカにおけるノン・コア資産をHypera Pharma社に8億2,500万米ドルで、欧州におけるノン・コア資産を、デンマークおよびポーランドの2製造拠点を含め最大6億7,000万米ドルで譲渡することを公表している。

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