シンガポール日本商工会議所(JCCI)は2020年5月15日、チャン・チュンシン貿易産業大臣(Ministry of Trade and Industry(MTI))と外国商工会議所とのダイアログに参加し、石垣吉彦会頭(損保インシュアランスシンガポール)はチャン大臣に、シンガポール政府の各種支援策が日本人、日系企業に及んでいないことから、対象を拡大するよう要望した。
ダイアログは16時~17時30分頃にWeb会議サービス「ZOOM」を使用して行われた。日本のほか、米国、英国、ドイツ、中国、ラテン、インド等の商工会議所・団体が参加した。
チャン大臣がはじめに現在のシンガポール状況や、「シンガポールは安全かつ持続可能な方法で経済を再開する計画であり、再開する前に安全な管理措置を講じるためにすべての企業と積極的に協力する」ことなど、今後の方針について説明し、その後、出席者で意見交換を行った。シンガポールへの入国はいつ頃から認められるのか等、入国承認やEP承認の話題が多く出たという。
石垣会頭は、シンガポール政府は様々なCOVID-19対策予算が組んでいるものの、対象が主にシンガポール企業や、シンガポール人・永住権(PR)となっていると指摘し、市民とPR従業員給与に対する補助金を雇用主に支給する雇用維持サポート制度については、シンガポールで活動する日本企業・日本人も同様に困難に直面しているとして、外国人就労ビザ保有者(EP、Sパスなど)にも適用範囲を拡大するよう求めた。
また、各施策の対象となる法人について「ローカル資本比率が30%以上」としていることについて、シンガポールで日本人が立ち上げた企業なども含めることを念頭に、要件の撤廃を求め、苦境を乗り越えるための支援を要望した。
チャン大臣は「内容を確認する」と応じたという。