アジア生産性機構(APO)は2019年4月8日、シンガポールのスマートマニュファクチャリング推進企業iPlast 4.0 Pte. Ltd.(iPlast 4.0社)と2月25日に覚書(MOU)を締結したと発表した。パイロット・プロジェクトとして、工場にデジタル技術導入効果を実証するデモンストレーション事業を実施し、APO加盟国・地域における製造業の生産性向上に繋げるという。
MOUに署名した APOのサンティ・カノクタナポーン事務局長は、「(これまで)加盟国・地域がインダストリー4.0についての理解を深め、戦略を立案する支援してきた。iPlast社と協力して工場のデジタル化を進めるパイロット・プロジェクトを迅速に立ち上げ、ITおよびIoT(モノのインターネット)技術がもたらす多様な利点を実地に示すことで多くの結果につなげたい」と述べた。
iPlast社のアンストン・タン社長は「APOとの協力を通じて、当社の提供するインダストリー4.0エコシステムとスマートマニュファクチャリングの専門知識や技術をAPO加盟国・地域と共有できるのが楽しみだ。それぞれの国のニーズに適したデジタル技術導入の枠組みを作り上げ、実行に移したい」と意気込みを語った。
APOは1961年に、生産性向上を目的に政府間協定により設立されたアジア太平洋地域唯一の国際機関で、シンクタンクとして工業、農業、サービス、公共部門など幅広い分野で政策提言を行っているという。