シンガポールOCBC銀行は2019年７月31日、国内655台のATMでの現金を引き出しに際して、キャッシュカードと暗証番号を不要とし、OCBC Pay Anyoneアプリを使用してQRコードをスキャンするのみでできるようにしたと発表した。シンガポールの金融機関のATMでQRコードにより現金引き出しが可能になるのは初めて。
提供・OCBC銀行
同行によると、暗証番号を入力するよりも、バイオメトリック認証を経たQRコードの使用の方が安全で、キャッシュカード盗難、紛失の心配もなくなる。現金引き出しには以前は80秒かかっていたが、新たなサービスにより45秒未満で完了できるという。
OCBC銀行のシンガポールおよびマレーシアのデジタルビジネス責任者Aditya Gupta氏は、「ATMは依然として顧客にとって不可欠で頻繁に使用されるタッチポイントだと認識している。多くの顧客がQRコードに精通してきているので、ATMでの現金引き出し時にも同じ簡単さ、スピード、セキュリティを提供することにした。キャッシュレス化への取り組みが加速するにつれて、シンガポールではQRコードによる支払いが主流になっていくだろう」とコメントした。
OCBC Pay Anyoneアプリは、OCBC銀行のモバイル開発チームによって開発され、５カ月未満でATM現金引き出し用のQRコードテクノロジーを設計・構築したという。